- 心のお悩み -
(うつ病、不眠症、自律神経失調症)
漢方を使った心のお悩み
(うつ病、不眠症、自律神経失調症)の治療
東洋医学での考え方
東洋医学では心身一如と言われるように精神と身体はお互いに関係していると考えられてきました。
精神の障害は人間の感覚機能の低下、広い意味で身体機能の低下と密接に関係していると言われます。
精神疾患に於いても、脳に直接作用させるというより、臓器の機能を回復させ腸内環境を改善することで、精神症状も改善させることを重要視しています。
西洋医学的に心身症、神経症、自律神経失調症などに細かく分類して考えるのではなく、外見や表情、声の強弱などから漢方的診断をおこない、総合結果から処方を決定します。
心のお悩み(うつ病、不眠症、自律神経失調症)とは
うつ病の原因と症状
うつ病は、原因がはっきり解明されているわけではありません。
生まれ持った性格や環境的な要因によるストレスが関係していることも考えられます。
東洋医学では「気」と「血」がポイントです。生命のエネルギーとなる「気」と、心身に栄養を与える「血」が必要不可欠です。この気・血の流れが滞ったり(鬱結)、不足したりすると、心のトラブルが起こりやすくなるのです。
不眠症の原因と症状
睡眠は、健康を維持するうえで重要な役割を担っています。
睡眠は脳の疲れ、特に大脳の疲れをとる働きがあり、体の疲れをとるとともに、成長ホルモンなどの分泌を行いながら、肌の修復や新陳代謝を促します。
しかし、環境の変化やストレス、加齢、アルコールやカフェインなどによって睡眠がうまくとれない方が増えています。
心のお悩みで不眠になる方も多く、神経症の場合、なかなか寝付けず途中で起きてしまう、うつ病の場合、寝付けないのに早朝には目が覚めてしまうといったことが見受けられます。
- 入眠障害
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なかなか寝付けない、以前と比べ寝付きが悪くなった。
一般的な時間の目安は2時間以上ですが、個人差があるため、それによって苦痛を感じた場合の時間が基準と判断されます。
- 中途覚醒
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途中で何度も目が覚める。
目が覚めても再入眠することができ日中の生活に問題なければ不眠症ではありません。
- 早朝覚醒
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以前に比べ目が覚める時間が早くなり、その後再入眠ができない。
年齢とともに朝の目覚めが早くなることは自然ですが、疲れがとれずもっと眠りたいと感じ困っている状態です。
- 熟睡障害
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眠りが浅く、疲れがとれない。
眠りには「時間」と「質」が関係してきます。同じ時間眠っても眠った気がしないのは質の低下した眠りです。
東洋医学では、「気」の流れが滞って眠れない人には気の流れをスムーズにする処方、イライラして眠れない人には気分を落ち着かせる処方というように、原因に対して処方の仕方が違ってきます。
自律神経失調症の原因と症状
自律神経が乱れることにより生じますが、最大の原因はストレスだといわれています。
自身が持っている性格や持病と、自身を取り巻く環境や人間関係などの要因が複雑に絡み合ってストレスとなります。
- 気虚
(ききょ)
- 気が不足し、疲れやすい、体がだるい、やる気がない、動悸、息切れ、めまい、食欲不振などの症状が起こりやすくなります。
- 気滞
(きたい)
- 気の巡りが悪い状態で、イライラ、不安、情緒不安定、気分の落ち込み、寝付きが悪い、喉の詰まり、おなかにガスが溜まるなどの症状が起こりやすくなります。
- 気逆
(きぎゃく)
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気が頭に上昇し、体に気が不足している状態で、怒りっぽい、頭痛、吐き気、のぼせなどの症状が起こりやすくなります。
生活面での注意点
自律神経を整えるためには、早寝早起き、3食バランスの良い食事、適度な運動、身体を冷やさずお風呂に入ってリラックスさせることです。
余裕があれば、海や山などの自然に触れ、五感で感じ自然本来のリズムを取り戻しましょう。
心のお悩み(うつ病、不眠症、自律神経失調症)
Q&A
- 漢方でぐっすり眠れる薬はありますか?
- まずはどのような原因で不眠となっているのかをお伺いします。そのうえで、その方に合った漢方薬を処方いたします。例えば、浅い眠りの方には、消化器の働きを助けながら不足している血を増やし、気持ちを落ち着かせることで精神を安定させます。なかなか眠れない方には、「気」をめぐらせ、体にこもった熱を冷ますとともに心を落ち着かせる処方で、脳の興奮からくる不眠を改善します。
- ストレス改善にドラッグストアなどで市販されている漢方は効きますか?
- 体の不調がなく、心の症状が主体の方はサプリメントでもストレス改善に効くと言われていますが、体にも不調が出てきている人は、体質改善も同時に行える漢方薬の方が効果的です。また、その方に合うか合わないかで効果の実感にも違いが出ます。ぜひご相談ください。
お客様の声
- 転職した頃から動悸がしたり汗がバァッと出たりと困って不安な日を過ごしていましたが、漢方薬を服用して半月位した頃から気持ちが楽になり、落ち着いてきて夜も眠れるようになってきました。現在は1種類の漢方薬のみ続けています。 (35歳 女性)
- 17歳の娘が動悸がしたり、イライラして学校に行くのが辛い(いじめは無いとの事)と言うので、娘を連れて相談に伺い、健康食品と漢方薬を服用。1ヶ月位でだいぶ落ち着いてきて、2ヶ月を過ぎる頃には元の明るい娘になってきました。3ヶ月に入れば健康食品だけで大丈夫でしょうと言われホッとしています。
- 二人目を出産後からイライラ、不眠が続き上の子が言う事を聞かないとつい手をあげてしまい、その後に落ち込む日が続いて思い余って相談してみました。漢方薬を処方していただき、1ヶ月位でとても身体が楽になり、それと共に気持ちも落ち着いてきて夜も眠れるようになってきました。主人が「しっかり良くしてもらいなさい」と言うので、しばらく続けていこうと思います。 (38歳 女性)
- 今年1月に母が亡くなってから、72歳の父が無気力となり、会話もなく眠れていない様子でした。心配で、私が健康相談をしているペンギン薬局さんに「大丈夫だ」という父を連れて行き漢方薬を処方していただき服用させました。少しずつですが、食欲も出てきて表情も明るくなりホッとしています。(40歳 男性)
- 主人が退職し、一日中二人で顔を合わせているためか、イライラする気が多くなり、主人に対しても怒りっぽくなってしまい、これではダメだと思い相談。漢方薬を処方していただきました。漢方薬を服用してからは自然に気持ちが安定してきて、主人の話をイライラせずに聞くことができるようになりました。陽気も良くなってきたので漢方薬を続けながら、旅行にでも出かけようかと相談中です。(60歳 女性)